目の情報

緑内障は、眼圧が高くなり、視神経が障害される病気で、見えにくくなり、放置すると失明することがあります。原因は不明なことが多く、健康診断による早期発見と早期治療が大切です。必ずしも眼圧が高いとは限りません。

房水の流れと眼圧（図：参天製薬HPより）

緑内障が進行すると、視神経線維が委縮し、視神経の先端が凹んできます。この陥凹が大きくなると、視野が狭くなり、見にくくなります。緑内障か否か精密検査が必要です。

ごく初期は、無症状です。健康診断や眼科を受診して初めて発見されることがあります。慢性的に進行するタイプは、「眼が疲れる、充血する、部分的に見えない所がある、ちらちら虫が飛ぶ」など。「かすむ、頭痛がする、吐き気がする、眼球が痛む、電球に虹がかかる」などの症状の時は急性の可能性があり、直ちに眼科を受診してください。急性発作が休日や夜間の時は、対応医療機関を探してください。処置が遅れると回復しない場合があります。

視力検査と眼圧測定です。眼底検査（眼底の状態を、検眼鏡や眼底カメラで観察）や生体顕微鏡検査（白内障の有無、偶角の状態を観察）を行って緑内障の程度を知り、他に病気があるかどうかもチェックします。さらに視野に異常があるかどうか、視野検査をおこないます。
視神経の障害の程度を知り、視野の異常との関係を観るには、OCT検査（網膜、視神経線維の断層撮影）が有効です。
これらの検査を行ったうえで、総合的に判断して、緑内障の診断をし、治療方針を決めていきます。

眼底検査で、眼圧は正常で、視野に異常が無く、緑内障の診断に決め手を欠く状態です。視力がよくて、眼圧が正常でも、安心できません。年1回は定期検査を受けましょう。

治療は、緑内障のタイプ、進行状態を見ながら決めていきます。治療薬の選択肢は増えてきましたので、主治医の先生に選んで頂き、指示に従ってください。勝手に中断は禁物です。軽いうちに治療を始めれば、眼圧をコントロールすることで、視野障害の進行を遅くしたり、止めることができます。

精神安定剤、鎮痛剤、睡眠薬、痒み止め、副腎皮質ホルモン剤などは、緑内障の種類によっては、眼圧を高くすることがあります。緑内障の方は主治医の先生にご相談ください。

本当の原因はまだ解明されていませんが、眼の定期健康診断と生活習慣病の予防とストレスからの解放を心がけてください。
早期発見、早期治療を！！

白内障は眼の中にあるレンズが濁ってくるために見えにくくなってきます。老人性白内障は加齢のよるものですが、手術によって人工レンズを入れて視力を回復させることができます。

生活に支障が出てきたら手術をお勧めします。他の病気がないか確認することも大切ですので、定期的に眼科を受診して医師に相談しましょう。

赤ちゃんの目はまだぼんやり見えるだけですが、３か月ごろから少しずつ発達して、３歳半以後0.7以上になるといわれています。
強い屈折異常（遠視、乱視）、斜視、先天性の目の病気があった場合には、順調に視力が発達しません。早期に発見して眼鏡をかけるなど適切な治療をすれば、視力の発達を助けることができるでしょう。
「眼鏡をかけることはかわいそう」ではなくて「ぼやけて見えることはかわいそう」と考えて、早期発見、治療により、お子様の目を守りましょう。

幼児は見え方を言葉で上手に表現できません。早期発見のために、３歳児健診では視力検査をしますので積極的に受診してください。
健診の前でも、目つきがおかしい、目を細めて物を見る、首を傾けているなど、眼のことで気が付いたことがあったら、眼科を受診してください。

本当の原因はわかっていませんが、遺伝的要因と、環境要因があります。
近い距離で長時間本を読み続けますと進行しやすいので気を付けましょう。
近年、小学校４年生ころから眼鏡をかけ始める児童が多くなっています。コンピューターやスマホは時間を決めて楽しみましょう。屋外で１日２時間は過ごしましょう。

衛生管理が自分でできる年齢、高校生になってからをお勧めします。スポーツや舞台発表でどうしても必要な場合は、医師に相談の上、保護者の管理のもと安全に使ってください。

眼鏡、コンタクトレンズ、オルソケラトロジー、低濃度アトロピン点眼、シクロペントレート点眼、トロピカミド（ミドリンM）点眼
視力矯正手術：レーザー手術（レーシック）、眼内レンズ（ICL、多焦点眼内レンズ）
それぞれの有効性については、眼科医にご相談ください。